皐盧庵茶舗では自社農園を持ち、お茶の栽培から行なっています。
主に煎茶、玉露、そして抹茶の原料となる碾茶(てんちゃ)を栽培しています。
茶の木を育て、摘み、お茶にして仕上げをして袋に詰め販売、さらにおもてなしまでする。
分業が主流になっている茶業にあってこれらをすべてをおこなっているところが特徴です。
すべてをおこなっているからこそ見えるものや足りないものを知ることができこれが良いお茶を作るということにつながっていくのです。
茶畑は京都府の南部で宇治茶の産地としても名高い宇治田原町にあります。
大徳寺の店舗からは直線距離でおよそ25キロです。
皐盧庵茶舗では抹茶の原料となる碾茶の手摘みをおこなっています。
この道何十年というベテランの摘み子さんと若き摘み子さんが一緒に
お茶を摘んでくれています。人の手により摘まれたお茶はやさしくそして美味しくなるのです。
無農薬のお茶はないの?
お客様からいただいたその言葉が無農薬でお茶を作るきっかけとなりました。
無農薬のお茶は難しい、美味しくない。
その固定観念が今まで無農薬には手を出さなかった大きな理由のの一つです。
無農薬栽培を始めて10年。すべての畑を無農薬にして4年。
納得のいく無農薬のお茶を作るのには時間がかかりました。
ようやくちょっと自慢できるくらいの無農薬のお茶を作ることができるようになりました。
今では皐盧庵の茶畑全て農薬、化学肥料、除草剤は使っておりません。
まだまだ道半ばではありますが、私たちの正解を導き出すべく挑戦は続きます。
盧庵茶舗では常時10種の抹茶をご用意しています。
また、最高級のものから日常使いのもの、季節限定の抹茶もございます。
玉露は新茶のシーズンになるとお茶の木の上や周りに黒い覆いをして日光を遮って育てます。
カーテンのように幕を張って覆いをします。それによって緑の濃いうまみの強いお茶が出来上がります。
抹茶の原料となる碾茶も玉露と同じように覆いをします。玉露より少し長く覆いをしてから摘みます。
盧庵茶舗の煎茶は昔からあるいわゆる露地もんといわれる覆いをかけない純粋な煎茶です。
浅めの蒸しで濁らない煎茶ですので香りが良いのが特徴です。
煎茶「皐月」は農薬や化学肥料などを使わずに栽培していますが、有機肥料を使うことですっきりと美味しい煎茶にすることができました。
毎年5月9~13日頃に相棒の森さんと店主の二人で刈り取りを行います。
現在当店では常時3種の煎茶をご用意しています。
自社農園の農薬不使用の煎茶、京都府産の宇治煎茶、滋賀県産の煎茶もございます。
「京都のほうじ茶は特別です。通常、5月に摘む煎茶の畑の一番茶を摘んでからおよそ2週間後に一番茶の遅れ芽(親子番茶と言います)を摘み、煎茶と同じように製造します。これが柳とか青柳と言われる緑茶です。
これをほうじ機で焙じたものがほうじ茶と呼ばれます。
さらに、玉露や碾茶の生産が盛んな京都では煎茶の親子番茶は今や貴重となっています。
さらにさらに、農薬を使わずに作っているとなればさらに希少です。
皐盧庵茶舗のほうじ茶はこれら全ての要素を持っています。
焙じ方にもひと工夫あり、お茶の味が損なわれない香りだけではない味もしっかりとあるほうじ茶です。」